本年も暮れていきますね。
僕は冬は嫌いなんですが(夏が好きすぎるので)、クリスマスからお正月にかけてのムードは非常に好きです。街や人が浮かれてる感じがするので。個人的には、なぜそのムードを一年中キープしよう/したいとは思わないのか謎でしょうがないんですが、まあ人にはそれぞれ事情があるんでしょう。それはさておき、皆さま今年も一年お世話になりました。
2023年に製作したものの総括的なことをしよう!という記事です。こういう時、映像屋さんとかはリールを作ったりするもんなんでしょうけど、僕はグラフィック、映像、オーガナイズなどなど多岐にわたるフォーマットでの表現を仕事にしたり、遊びにしたり、その両方の合体技にしたりしているので、それらを並列にするにはテキストが都合いいんですね。なによりこの文章は自分の頭の中の整理みたいなところも大きいのです。まあそういう感じ!
これはだいぶ関係ない5年前のセルフポートレート。どういう表情?
先に総評をしてしまうと、昨年フリーのデザイナーとして独立し、今年はジャンプする為の屈伸をしていたというか、溜め技のチャージ中というか、そういう感覚があります。
変化としてはまず、長年ふわっと使っていた415issuesの名義を解体してFunhausに統合したこと。それから、僕が参加しているコレクティブ(的なもの)であるexperienc(e)にメンバーが加入し、よりクリエイティブチームとしても動けるようになったということ。これらの変化を経て、出来ること/やりたいこと/やらなくちゃいけないこと、をじっくり確認するような年だったと思います。
それから仕事の間口を広げるスタンスを持った甲斐もあり、音楽以外の分野で活動する旧友たちから仕事のオファーをもらえたりしたのもかなり嬉しかったです。よく仕事の為に上京しないんですか?とか訊かれるんですが。個人的な感覚では、今まで生きてきた中で紡いできた縁の折り重なりが、仕事になったりカルチャーと呼ばれるものになればいいと思っているので、その"今まで"を疎かにしてまでお金稼ぐとか名声を得るとかそんなことに興味はないんですね〜しかもそれしたいなら僕ならアメリカとかヨーロッパ行っちゃいます。
まあそんなわけで、一緒にものづくりに情熱を注げる、一緒に遊びまくれる、一緒に仕事ができる、そんな存在に常々感謝しとる訳です。
あと今年の様々な活動の上での気付きですが、僕はデザインとか映像がどうこうの前に、どうやら面白いことを思い付く能力に長けているようです。それらを実行する手段としてあらゆるものづくりがあるのだな。と自覚的になりました。
んで何が言いたいかというと、そういったアイデアの種というか、やりたいことは漠然とあるけどどうしていいかわからない。みたいなことがあれば、あらゆるジャンルに関わらずお気軽に相談してくださいませ。力になれるなら是非だし、そこから仕事が生まれれば尚嬉しいし、なにより何かを企んでる時はおもしろいので。コンサル業をやる気は無いんで当然そこにお金はいりませんよ。とはいえ、コーヒーくらいは奢ってくださいね?
ではでは、ここからは自分が今年作ったものを羅列しつつ、一言感想的な感じで進めていきますね。良かったらお付き合いを。
Music Video
Ash / No Fun
深夜3:30集合、朝イチ撮影、夕方帰路、晩着、撮影アーンド運転。過酷でしたがそれに見合ったリアクションをもらえた記憶。とはいえ今ならもっとできるな、が既にたくさん。サムネにもなっているカットは自分の綺麗だと思う感覚をしっかりフューチャーできたかな。
Artist Photo
No Fun
MVに伴いアー写も撮影。10人、増えたねえ〜
Live Video
陽炎 / モラトリアム
撮らせてよ〜なんて逆オファーで撮ることがたまにあるんですが、そのパターンだった記憶。カッコいいんでね。
Live Clip
ネーム / igawa taku
SNSで撮影募ったら予定一致で撮影。個人的初ネガポジ、あまり行かないタイプのイベント、終始おだやかで心地よい日でしたね。
Organize, Flyer Design
Nightclubbing3 / experienc(e)
こちら僕も参加しておりますコレクティブ/ブランドであるexperienc(e)によるパーティー。フライヤーは演者数多すぎるんでとにかく視認性重視で。演者名さえ読めればあとは想像力でどうとでもなるメンツだったので。
Live Clip
さらば、憧れ / The Slumbers
Slumbersの大一番でしたね。演奏なんかはもちろん、彼らの歴史を総括するような場所、対バン、いい日でした!
Jacket Design
nostos report / No Fun
No Funの2nd。ボーカル秋さんが描いた絵を僕がEDIT。ジャケットデザインをする上では説明的でないのに本質を的確に伝えるものを目指しています、果たして。
Flyer Design
第二回単独演奏会 / No Fun
に伴ってのNo Funワンマンのフライヤー。
Ashの際に作ったプラカード10枚の内の一つのタイポを全面にバーン!と力強く。発想元は電車の中吊りのクラシックコンサートの広告。
Live Clip
Supersonic, BELLETT / mabuta
mabutaのワンマンを撮りに東京へお呼ばれ。今年上京したカメラマン松田直也との共作です。思い出系。
Live Clip
Nightclubbing3 / experienc(e)
experienc(e)主催のパーティーNightclubbingからライブクリップを数本。自分主催のオールナイトパーティーでよく映像まで出来るね、なんて言われたんですが(いい意味でね!)、自分にとってライブクリップは、その時の空気感や熱量を捉えるという意味でドキュメンタリーみたいな意識が結構あるので、むしろ撮らなくちゃなんの為のカメラか!みたいな。
Apparel
In-side Out Logo L/S tee / experienc(e)
experienc(e)よりロンT。服の裏地にプリントしてそれを自分たちで染めてという、半DIYクロージング。来年のexperienc(e)はもうちょい気合い入れて服作ります、押忍!
Live Clip
キテレツバイソン, Super Jet / Superback
今年導入した新たな撮影法、一人で2カメ戦法初披露回。腕は2本あるので。
Look Book
co, com wear 23SS
セレクトショップ印内のブランドのLook Book。予定していたロケ地が当日積雪により撮影できず(SSの服なんでね)。別のロケ地に着くと先客のハンドパン奏者の音色が本当に美しかったり。など、いろんなハプニングあり。
Flyer Design
neverfade2
今年挑戦してみて、その上で、あ〜これおれのやりたい領域じゃねえわ、となったランキング1位ことCG。とはいえイラレの簡易CGツールなんかは扱いやすくて、そうやってつくりました。イベントではフードでカレーも出しましたのよ。
Music Video
JADA / Superback
自信作!周りのリアクションも非常に良くて色々自信になった一作です。いい意味での僕への丸投げで、マジで好き放題やらせてくれたスーパーバックの2人には感謝感謝シェイシェイ。
Artist Photo
Superback
に伴ってのアー写。ちなみにドラムス小椋(裸眼の方)の着ているアノラックはexperienc(e)からのリースであります。
Flyer Design
ワンマンライブ / The Slumbers
バンド側からのオーダーで学生振り?にタグを書きました。その中からまだ読み易いやつ、をセレクトしてもらって、お得意のサンセリフタイポとのコンビネーション。
ZINE
ZIN(e) vol.003
企画,取材,編集をexperienc(e)の2人で、デザインを僕1人でこなすストロングスタイルで発行しているフリーペーパーの通算3冊目。過去2冊よりボリュームを持たせた上に、広告掲載なんかも協力いただいたおかげで、よりフリーペーパーとしての完成度が上がった。製作期間は一年弱。今年の自信作のひとつ!まだ街のどっかにはあると思う、探せ!
Live Clip
North End , Just Another Ordinary Day / e;in
e;inのアルバムリリースに伴い依頼があって製作。定点カメラを上手く使えた実感あり。お手伝い2カメとしてexperienc(e)の濃和田が参加。これに限らず今年のライブクリップは、カメラの台数を増やして映像の幅を持たせることが常に念頭にあったかも。
Music Video
呪われし演奏家たち / No Fun
メンバーの家業でもあるKYOTO CLASSIC飲み屋京極スタンドを舞台にしたループもの。この撮影を経て広角レンズが欲しいと切に思いだす。ちなみにまだ無い。
Flyer Design
不時奏ALLNIGHT / No Fun
オールナイトパーティーのすてきなカオスをNo Funのキーカラーであるマゼンタでグラフィック化。ちなみに今回に限っては企画/ブッキング段階から僕もチームに参加してましたのよ。あの日の影の功労者なのだ。
Logo Design
Olives
今年はじめまして、からの沢山一緒に製作したOlivesのロゴ。ロゴに関しては、シンプルでずっと永くつかえるもの、というモットーがあるのでこれも然り。とはいえオリーブはモチーフとして良く出てくるので既存のものとの差別化には若干の苦戦。
Still Photo / Menu Design
Bassanova Kyoto
東京で二店舗を構えるタイカレーラーメン店バサノバが関西初として京都寺町にオープン。旧友が店長を務める縁でオープンにまつわるあれこれを製作。ハタチそこそこの時、壊滅的な遊び方一緒にしてたやつとちゃんとお互い仕事で絡めるのは素直にうれしい!
Music Video
解けない / Olives
ずーっとなんだか毛嫌いしていた、メジャーレーベルっぽい女の子が出てきてバンドの演奏と交互にシーンが変わる。を真正面からやってみた。そうすることで逆に作家性みたいなのの輪郭がハッキリすると思ったので。
Flyer Design
らぁ麺とうひち / Curry & Bar NIKOYON
とうひちとニコヨンのコラボメニューのフライヤー。とにかくインパクトを、とのオーダーでCLASSICでHIP-HOPなMOVIEのロゴをサンプリング。
Live Video
OSNG / Welldone
大阪のクルーTha JointzのラッパーWelldoneことマコトくんの復帰後一発目のライブ映像。先述の通り、ライブ映像はある種のドキュメンタリー性を大事にしているので、逆オファーで撮りましたね。現在は諸事情で非公開とのこと。
Music Video
Letter / Olives
OlivesのMV二本目。こちらは解けないとは対照的に、US90sオルタナ低予算ガレージMVを参照に。実際にVo理くんの実家のガレージで撮った。
Live Clip
Lowday / No Fun
No FunのアコースティックライブよりLowdayのワンカメ映像。実際こんなに夕焼けやったっけ?との問い合わせをいただきましたが??
Youtube
Japanese Cooking 101
日本の家庭料理を海外発信するYoutubeチャンネルJapanese Cooking 101の特別編、全4回を製作。普段撮らないジャンルなのもあり、かなり新鮮な気持ちでやれましたね。
Live Clip
FUTURE 01 / MELTME
こちらもセルフ2カメでのライブクリップ。MELTMEとは近い感覚で加速していけてるイメージがずっとある。
Flyer Design
金継ぎ / Hue's & mabuta
これまでにも何度か出てきているイラレのCGツールで一部デザインを製作。ここから更に発展させて作り込みたいところではあったものの、納期がタイトで断念。自分の最高速度はまだまだ遅い、研鑽。
Look Book
co, com wear 23AW
23SSから引き続きルックの撮影を担当。夏真っ盛りに冬服&スタジオはエアコンの無い地下室というハードな撮影。ゆえに撮影チーム一同、撮っていた時の記憶があまり無い。
Playthrough Video
ぷらそにか
SONY内のシンガーソングライターを多数擁するユニットぷらそにかのカバー演奏動画を2本製作。限られた時間で適切にパート毎に撮っていくという、音楽といえども普段とは少し違う段取りのスタジオワーク、結構やりがいあるです
Promotion Video , Still Photo
ねこときぬ
猫をモチーフに伝統的な手法の帯をリリースするブランド、ねこときぬの立ち上げプロモーションビデオを製作。京都の帯職人の方の工房に実際にお邪魔して作業風景を撮影。かなり貴重な体験でした。
併せて完成品の物撮りも担当。
Flyer Design, Novelty Goods
Blue Film / experienc(e) , MELTME , SHLTERPLAN
3者による共催イベントBlue Film。
今年作ったものでいい出来だな、というものは数あれど、かましたな!という意味ではこれがダントツな気がする。リバイバルカルチャーに付き物な美化されることを否定したREAL Y2K リバイバル。ネットの片隅に存在してるヤバい絵。それを模したアクリルキーホルダーを入場特典として製作。QRコードを埋め込み音源がDLできる仕様。
Live Clip
Blue Film
そんなBlue Filmの各出演者のライブクリップ。会場の0gと相まってかなりいいアングラな雰囲気を纏えたかな、と。
ZINE
Weather Report / Hue's
バンドHue'sの2022年にデザイン周りを担当したHz-adoptというアルバムを一年経った今、メンバー&僕の目線から反芻する、といったコンセプトのZINE。experienc(e)でやっていたことが別の形で報われたことの一つであり、今年はそういったことを感じれる事もいくつかあって本当にうれしい。
Live DVD
No Fun Live Recordings 2 / No Fun
No Funのワンマンライブの模様を完全収録した90分にわたる映像作品。確実に今年作ったものの中で一番のボリュームと作業時間、自身のキャリアとしても初のDVDでのリリース。今までの自分の活動の総括と、これからの活動の出発点の両方の性質を持ったものになったと思います。そしてしれっとexperienc(e)レーベル第一弾作品。
買ってね?
Flyer Design
Japan Tour 京都編 / Angel Dust
アメリカのバンドのツアー京都編のフライヤー。シンプルにファンな海外バンドのフライヤーできてうれしい!当日は別場所にて撮影につき遊びには行けず。忙しくてなによりす。
Music Video
ひまわり / Hue's
今年ハードだった撮影3本の指に入るこちら。ロードムービーという性質上、真夏の炎天下の下をひたすらに歩き続けた3日間。僕は基本フレームの外でショーツに上裸であった。夏の思い出。
Flyer Design
One Man Live / Hue's
そんなHue'sによるワンマンライブフライヤー。2022年に製作した同ワンマンフライヤーと連作になってます。
Flyer Design
KIWAMU IS BURNING
京都の老舗ハードコアイベントKIBのフライヤー。かなりタイトな納期だったんですが、パキッっとできて自分の成長を実感しました。広瀬康一状態。
Flyer Design
neverfade3 , OLD CITY BLAND
こちらはあえてまとめて。どちらもデジタルで作ってからアナログな工程を経てFIXしてます。ここ数年でデザインのことをPCでの作業というより、ものづくりとしてしっかり再認識した部分があり、そういった背景ありきでこういうこともしてみてます。
Tour Vlog
No Fun Korea Tour
No Funの韓国ツアー録。本当に何も考えずにゲラゲラ映像つくったのは久しぶりで、たまには大事だな〜と思いました。韓国自体もマジで楽しかった!
Live Clip
黎命 / モラトリアム
KBSホールでのフェス、ボロフェスタの映像。モラトリアムメンバーは数ヶ月前からこの日の気合いが尋常じゃなく、それが爆発した瞬間。素晴らしかった。
Live Clip
Harvest , 解けない / Olives
ロゴ,MVとやってリリースツアーに出たOlivesのファイナル公演のライブクリップ。アーティストの一連のリリースのあらゆるサポートをできるのは映像とグラフィックを広〜くできてる自分の強みでもあり、やりがいでもありますね。
Live Clip
時は猿なり, Lowday / No Fun
こちらもボロフェスタでのライブ映像。この前後にexperienc(e)にMELTMEのイルとリンコが加入。映像チームとしてもexperienc(e)は動けるようになり、その第一弾作品。
Organize
Quiet
Leo AtzoriとTakuto両名によって開催されていたテクノパーティーQuietをexperienc(e)でサポート。フライヤーはイルが製作。マジで色々やるよ!
Organize, Flyer Design
Oneman Live / Bearwear
東京のインディーロックBearwearのワンマンライブ大阪編をexperienc(e)でサポート、フライヤーも製作。experienc(e)の活動をチェックアーンドリスペクトしてくれてて、僕らも相手のことをチェックアーンドリスペクトしてる関係、ほんまに大事にしたいす。
Artist Photo
AiNA
過去にMVにも出演してくれたジャズダンサー愛菜のアーティストフォト。入り用につきサクッと街で撮影。写真むずいんですけど、その分まだまだできることがあるな〜と思う分野ですね。
Logo Design
sheeve
新バンドsheeveのロゴを製作。個人的に馴染み深いメンバーによる、90sのオルタナ/グランジ/シューゲイズ/ストーナーな音楽性のバンドになるそう。初ライブは2024年2月、楽しみ〜
Flyer Design
One Way Ticket Tour / Hue’s
こちらはHue’sの春のツアーの為のキービジュアル。もう彼らとは長い付き合いになりますが、今が速度も精度も過去イチ更新しまくっててもう大好き。
Jacket Design
Aut of Box / Senjin
こちらは京都出身東京在住のラッパーSENJINの1st EPのジャケット。HIP-HOP的な文脈、彼の人となり、曲のコンセプト、などを加味して靴箱をモチーフに。実際にプロップを作って撮影。そういう奥行きのあるモノづくりを当たり前のように発想できるようになってきて嬉しい。
Poster Design
Track List / ピアノガール
これは過去に作った作品ですが、思い出深いので。ピアノガールの楽曲がサブスク解禁に伴ってこのビジュアルが再登場。青春といえるような時期や音楽はたっくさんあるけど、ピアノガールとの出会い、制作を共にするようになって、ツアーに一緒にまわって、という日々は確実にその中の一つね。
Documentary Video
Documentary for 不時奏 / No Fun
No Funの主催イベント不時奏を起点としたドキュメンタリービデオの第二弾。前作から1年と少しで第二弾を作れるに至ったのは僕もバンドも前進している何よりの証明ですし大事にしたいね。たくさんの人が協力してくれました、感謝。自信作!
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以上でした〜!取りこぼしているものも何点かあるかもですが他意はないので悪しからず!
ここまで読んでいただいた方は、よほど僕のことが好きか、暇を持て余してるかですね?とはいえ、ありがとうございます。
来年は、自分の興味のある分野に関してはもっとあらゆる角度で深みや奥行きをもったものづくりをしたいのと、これまで触れてこなかった分野に関しては貪欲に食指を動かしていきたいですね。
お互い頑張りましょ!
ではでは良いお年を〜
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